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考察をまとめ直しています。)
- あの終わり方であった理由
黛「あなたは……」
黛「悟じゃない……」
黛「私の知っている……優希堂悟じゃないわ……」
あたりの景色が一瞬にして色を失った。
人によっては思い出したくもないかもしれないこのセリフ。
そう、Remember11のエンディングを迎えた後の悟と黛とのやり取りです。
これ以降ゲームに進展は無く、多くのプレイヤーを困惑させることになった
終わりにして始まりのセリフ・・。
Remember11というゲームの真相を究明するにあたって、
まず、なぜこのような終わり方を迎えたか考察したいと思います。
ただの未完成だったんだろ?と思われた方、断じて違います。
結論から先に言ってしまうと、それは―ユウキドウ計画が成立した結果―だったのです。
・・黛のセリフ並みに困惑させてしまったでしょうか?
ひとまず読み進めていただければと思います。
そもそもユウキドウ計画とはなんだったのか
PSP版で追加された年表がわかりやすいので、一部抜粋します。
2001年
月日不明――
沙也香 その『存在』が永遠に失われる。
悟は、自分が沙也香の『死』に関与していることを知っている。
だが、それはあくまで表象的なこと。
悟は妹の喪失を嘆き悲しむと同時に、彼女の『死』の真の原因――
彼女を『殺』した真犯人を追い求め続ける。
2006年
月日不明――
悟 長年の調査の末、人間の精神や意志に他律的な影響を与える
『超越的な意志(あるいは知性体)』の存在を知る。
それは学説と呼ぶには憚られるようなオカルトまがいの概念だったが、
悟はこれこそが、沙也香を『殺』した真犯人ではないかと考える。
何かに取り憑かれたように研究に没頭する悟。
2009年
月日不明――
阿波墨の事件を契機に、悟は自分の考えに確信を抱くようになる。
犬伏の残した言葉を拝借し、『超越的な意志(あるいは知性体)』を『セルフ』と命名。
それは、真に実在した存在だったのか?
それが存在することの妥当性と、存在して欲しいと願う強い願望が見せた幻だったのか?
やがて悟は、ある計画を立案・遂行することを志す。
『セルフ』をこの世界に誘い込む計画、――『ユウキドウ計画』を。
2011年
月日不明――
悟 テラバイトディスクの情報を元に時空間転移装置を仕上げ、『計画』の大幅修正を行う。
実験場は、オーストラリアではなく日本国内の3点間(朱倉岳・青鷺島・穂樽日)に変更。
目的は、データの収集だけでなく、黛ら18便墜落事故の犠牲者の救出。それと……
『セルフ』をこの時空内に捕らえ、幽閉すること。
ご覧になっていただいた通り、
ユウキドウ計画とは、
悟の妹、沙也香を殺した犯人である『セルフ』を彼の世界へと誘い込み、
幽閉することを目的に立案された、復讐計画。
その計画がゲームの舞台の陰で実行されていたのです。
そして悟が幽閉しようとした『超越的な意志(あるいは知性体)』とは、
二次元の世界の悟から見た高次元の存在、
それは、三次元の人間――我々、ゲームのプレイヤーのことです。
黛が「あなたは悟じゃない」と否定したのは、
物語が始まる以前に、榎本と悟の人格が入れ替わっていたからであり、
それにより『セルフ』を混乱させ、ループ状態におちいらせることで、
彼のいる世界、すなわちゲームの時空内に幽閉するためでした。
あのラストによって、我々は答えを求めてさまようことになる。
しかし、新しい情報は見つからず、我々はあの世界でそれ以上の進展が出来なくなり、
終わりのない終わりを迎えてしまった。
物語はあのラストによって出口のない迷宮となり閉じられてしまっているのです。
それが―ワタシを殺す記憶の迷路であり、infinity loop―
あのラストは、制作上の都合による未完成などで発生した投げっぱなしエンドではなく、
悟というゲームキャラによって周到に準備・実行された復讐計画が成立したために起こったのです。
『ちょっと待て。ワタシは沙也香を殺してなんかいない。捕まる理由がない。』
と思われた方、当然です。
我々は沙也香を殺していない。なのに捕らえられてしまった。
製作者の中澤氏がinfnity plusの特典でこう言っていました。
>彼らには、僕ら『上の次元の者』一人一人を判別する手段がないです。
二次元世界の存在である悟には、三次元の存在である我々と、
沙也香を殺した存在との違いを判別出来ず混同、
そのため、我々は間違って捕らえられてしまったのです。
プレイヤーがゲーム時空に捕らわれる。という前代未聞の事件が起きていながら
それは実は冤罪だったという、さらなる前代未聞の事態になっていたのです。
では、誰が沙也香を殺した真犯人なのか?
次章でそれを解明します。
次章、真犯人とセルフの正体へ